企業側が中卒を避けるのは学歴のせいじゃない?就職するためのセルフ・プレゼンのコツ

「中卒には臨時雇いやアルバイトの口しかないのではないか」就職活動がうまくいかないと、そんなマイナスな気持ちに満たされがちです。しかし、企業側が中卒を避けるのには、理由があります。いかに自分を他の「中卒者」とは違う目で見てもらうかが、良い就職へのカギとなります。

 

最初から自信喪失していては、うまくいくはずもありません。不足している部分は他の要素でも補うことができます。自分の良さをわかってもらうためには、努力を惜しんでいられません。企業側が中卒者を避ける理由を明確にし、他者との差別化につながるポイントをつかんでいきましょう。

 

中卒者の離職率は60%超え

 

離職率は 中卒>高卒>大卒

悲しいことに、離職率は学歴が低いほど高くなる、という明確な事実があります。中卒で就職した人が3年以内に離職する割合は、なんと60%以上。ひとつの会社に留まれる人は4割にも満たないということです。

 

 

会社が人材を採用する際には、コストがかかります。採用広告から始まり、面接やさまざまな書類作成。そこに割かれる人件費を考えると、費用や手間は相当なものです。

 

受ける側にすれば思い至らないことですが、なるべく回数をかけたくないのが当たり前なのです。人材は回転率が低いほど、企業にとっては助かります。中卒にあるイメージは、当然ながら「進学をしなかった」あるいは「高校を中途退学した」人です。さまざまな理由を考慮したとしても、やはり採用担当者には次のような懸念を持ちます。

 

  • 忍耐力、持続力が不足しているのではないか
  • 困難に直面したらすぐに投げ出すのではないか
  • 仕事上、必要となることを学び続けられないのでは?

 

つまり、就職活動にあたって考えておかなければならないのは、「自分は中卒であっても辛抱強くやり遂げる力をもっている」ということへのアピールと、「中卒という状況になってしまった納得できる事情」の2点です。どんな会社への応募であっても、おそらくはこの部分をクリアできなければ採用には至りません。「就職したら辞めたりせずにあなたの会社の役に立つよう、一人前になります」という将来への期待を、担当者にしっかりと持たせなければならないのです。

 

継続できる力のアピールは、何か続けているスポーツや中学時代の部活、生徒会活動、ボランティアなどのエピソードから伝えていくこともできるでしょう。また、前職がアルバイトであっても、そこで長い間勤められたのであれば、なおさら大きなポイントになります。未進学や退学に関しては、相手を納得できる理由をなるべくポジティブな形にして、伝えます。意志的なものにせよ、止むを得ない事情にせよ、話し方ひとつで相手への印象は変わります。

 

辞めてしまう理由は何か?

低学歴ほど離職率が高い背景には、どうしても非正規雇用者へのしわ寄せがあることも事実です。正規雇用よりも、会社の業績の影響がダイレクトに出てしまうためです。中卒者の就職は、派遣労働や契約社員、パートなど非正規雇用の割合が高いことが、離職率に直結しています。

 

また、若年層全体においても離職率は3割強ですがその理由に挙げられているのは、次のような理由です。

 

若年層に聞いた離職理由トップ3
離職理由 割合
仕事上のストレスが大きい 24.2%
給与に不満 19.4%
職場の人間関係がつらい 17.9%

 

 

ストレスや人間関係といった、メンタル面での理由が4割を超えています。正規・非正規に関わらず、精神的な安定感が大きなカギになっているのは、間違いありません。

 

学歴の不足は“落ち着き”で補う

 

逆イメージをねらう

人事担当者は、書類選考をした時点で「中卒」であることは当然知っています。あるいは、その採用枠での面接ということもあるでしょう。そこでしっかりとした落ち着きのある印象を与えられれば、「“中卒の割には”しっかりしている」「“中卒でも”地に足をつけた生き方が身に付いている」と捉えるのです。こう書くと何だかとても消極的にも聞こえますが、要するに相手の先入観を打破する好機でもあるわけです。

 

どんなに頑張っても、学歴に関してはくつがえることがありません。が、人間性がそれで決まってしまうわけではないのです。そこで必要になるのは、面接のための訓練です。学歴に対しての劣等感から、目を伏せがちになってしまったり、おどおどと目が泳いでしまうのは、それだけでアウト。

 

必要なときには面接官と目を合わせ、良く考え、ゆっくりでも良いので的確な応答ができるように練習してください。あなたが話し相手として、信頼感を持つことができる人を想定してみればわかりやすいでしょう。「聴き」「理解する」それを「伝える」。どんなに高学歴でも、これができていない人はたくさんいます。年齢にも関係ありません。

 

不足している学歴を補い得るのは、人間性。そう考えても間違いありません。そしてそれを魅力的に見せることは、自分自身の良質なプレゼンテーションをするということに他なりません。

 

意欲は見せても損しない

若者に限らず、現代人で仕事や生きること自体に、高い意欲を見せられる人は稀です。それは仕事が欲しいからといって、ガツガツ、ギラギラした態度を示せということではもちろんありません。

 

意欲的である、ということは、能動的。自ら何かを成そうという態度です。例えば、働きながらでも定時制や通信教育などで勉強を続ける姿勢や、自分で欲しいと思った資格を取得しようとする、そういった意欲です。

 

 

実は働きながら勉強しようという意欲の持ち主は、時代とともに少なくなってきています。残念ながら、上記のグラフに見られるように大きな減少傾向にあります。学ぶことの根幹には、現状に甘んじずに向上したい意志があります。“足りないものを補う”には、遅いということは何時であってもありません。その姿勢を買ってくれる企業であってこそ、長く働くことも可能となります。

 

コツコツと積み上げたステップを誇れ

 

資格はあった方が良い

学歴の不足を補うための方法として、もっとも強力なのは即戦力として使える資格の取得です。難関ではありますが、一生ものの仕事を手に入れるのであれば、国家資格が最強です。中卒からでも受験できる国家資格には次のようなものがあります。

 

資格名 特徴
宅地建物取引士 「宅建」と呼ばれる不動産資格

不動産業界や建築業界など社員への道が開ける

調理師 飲食業界への就職がしやすくなる

首都圏・地方問わず需要があり将来的には開業も視野に入れられる

国内旅行業務取扱管理者試験 旅行業界への就職に有利

ツアーコンダクターなどは現地雇から正社員登用がある

准看護師 厳密には「都道府県知事資格」

景気に左右されず、年齢に関係なく仕事がある

 

最近では民間資格も認知度のあるものは就職に有利です。

 

資格名 特徴
インテリアコーディネーター 建築設計関連、不動産業界、住宅関連メーカー、工務店など、就職先の候補が広がる
医療事務技能審査試験 知名度が高く大小の医療機関で募集がある
ホームヘルパー 国家資格の介護福祉士、ケアマネージャーなどステップアップの基礎となる。需要が多く就職には困らない
秘書技能検定 難易度の高い就職に向けては準1級以上が有利

オフィスワークへのアピール度が高い資格

 

“高卒認定”
どうしても「中卒」という位置づけに後悔の念ばかりが募ったり、もっとその先を勉強したいという思いがあるのならば、高卒認定試験を受けるのが一番良い方法です。

 

高卒認定は実は国家試験。この試験に合格すれば扱いは、「高卒と同等」と見なされ、当然就活にも有利になります。また、大学、短大、専門学校等への受験資格も得られます。

 

受験資格の年齢には上限はありません。何歳からでもチャレンジは可能です。また、就職しながら国の教育ローンを利用すれば、通信教育や短期スクールに通うとしても月1万円程度の負担で済みます。何よりも、高卒認定へ取り組む姿は、採用担当者の目にも前向きな人材として映るに違いありません。

 

就職自体が大きな資格となる

先に挙げた特殊な職業に必要な国家資格などはともかく、一度社員になり経験を積めば、資格がなくても転職はかなり楽にできるようになります。中卒者の大きな関門である「未経験」の枷が外れ、業務経験そのものが資格の代わりになります。キャリアアップを目指すのならば、単に転職をくり返すことのないように、しっかりと将来のターゲットを決めてください。

 

それによって就職活動の際には、なぜその企業を選んで応募したのかを大きな声で言えるようになります。前職で培ったものは何か、なぜそこを離れ、今ここにいるのか。目指すものを明確に捉えているのであれば、中卒ということに意味はなくなります。逆に自分自身を育てていく気概をもった、将来性のある人材であると認めてもらえるでしょう。

 

中卒という頼りないスタートであっても、雪の玉を転がすようにして少しずつでも、肉付けすることは可能です。その努力の痕跡を、就職活動においていかに見せていくかで、次への大きな一歩が決まります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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